【企業向け】テレワークはメリットしかない?デメリット・注意点もあわせて解説|エンジニアの採用支援・人材紹介会社ならWorkship CAREER

【企業向け】テレワークはメリットしかない?デメリット・注意点もあわせて解説

INDEX

近年、働き方改革やDXの進展により、多くの企業でテレワークの導入が進んでいます。テレワークを導入することで、企業は「全国どこからでも人材を採用できる」「コスト削減」といったメリットを得られます。一方で、コミュニケーションの不足やセキュリティリスクなど、導入には課題も存在する点には注意が必要です。

本記事では、企業がテレワークを導入するメリット・デメリットや、テレワークの効果を最大化させるコツ、企業の成功事例も紹介します。さらに、テレワークに対応する人材採用サービス『Workship CAREER』の魅力も解説。この記事を読むことで、自社に適したテレワークの導入方法や人材活用のヒントがわかります。

テレワークとは?おもな形態と種類を解説

テレワークは、ICT(情報通信技術)を活用し、オフィス以外の場所で働くスタイルのことを指します。パソコンやスマートフォンを使うことで、場所や時間にとらわれない業務の遂行が可能です。テレワークは、大きく「雇用型」と「自営型」の2つに分類されます。

雇用型テレワーク

雇用型テレワークとは、企業に雇用されている人が、自宅やサテライトオフィスなどで仕事をする働き方のことです。雇用型テレワークには、おもに以下3つの働き方があります。

出典:テレワーク総合ポータルサイト-テレワークとは | 基本情報

形態

内容

在宅勤務

自宅を就業場所として働く形態

サテライトオフィス勤務

本拠地から離れた拠点や施設で働く形態

モバイル勤務

決まったオフィスに依存せず、移動中や出先などで仕事をする形態

参考:総務省-テレワークの意義・効果

テレワークは、実施の頻度によって「常時テレワーク」と「随時テレワーク」に分類されます。常時テレワークは、原則毎日テレワークで勤務する形態のことです。随時テレワークは、「週2日のみ」「午前中のみ」など、部分的にテレワークを取り入れる形態を指します。

また、テレワークの一形態として、オフィス以外の場所で業務を行いながら休暇を楽しむ「ワーケーション」もあります。ワーケーションを導入することで、社員はリゾート地や旅行先でも仕事が可能となり、心身のリフレッシュによる創造性の向上といったメリットを得られます。

自営型テレワーク

自営型テレワークとは、企業に雇用されていない人(個人事業主・フリーランス)が、発注者から仕事を依頼されて働くスタイルのことです。成果物やサービスの提供などを中心に、受注者は自宅や小規模オフィスで働きます。

出典:総務省-平成30年版 情報通信白書|自営型テレワークの働き方

テレワークとリモートワークの違い

「テレワーク」と似た言葉に「リモートワーク」がありますが、以下のようにやや特徴が異なります。

名称

特徴

テレワーク

公的な用語として活用されており、ICTを活用して「場所にとらわれない働き方」全般を指す。

リモートワーク

企業やメディアで広く使われる一般的な呼称として使用されており、「オフィス外で働く働き方」を指す。

両者の意味合いに大きな差はありませんが、公的制度や行政資料では「テレワーク」、企業の採用情報やビジネスシーンでは「リモートワーク」と表記される傾向があります。

▼関連記事:リモートワークを導入するメリット・デメリットとは?効果を高めるコツや企業の事例も紹介

テレワークのメリットとデメリットとは?一覧表で紹介

以下の表では、テレワークのメリットとデメリットを表でまとめました。

テレワークのメリット

テレワークのデメリット

  • 1.全国各地から人材を確保できる
  • 2.オフィスコストの削減が可能
  • 3.緊急時における事業継続の対策になる
  • 4.業務プロセスの改善を図れる
  • 5.企業イメージが向上する
  • 6.従業員のワークライフバランスが改善する
  • 7.デジタル化を推進できる
  • 1.コミュニケーションが不足する
  • 2.情報漏えいのリスクが高まる
  • 3.業務の生産性が低下することがある
  • 4.評価・マネジメントが難しい
  • 5.適用できる業務に制限がある
  • 6.従業員の健康に悪影響となる可能性がある
  • 7.作業環境を整えるのにコストと時間がかかる

企業がテレワークを導入する7つのメリット

ここでは、企業がテレワークを導入することで得られる代表的な7つのメリットを解説します。

1.全国各地から人材を確保できる

テレワークを導入することで、企業は全国から人材を募集できるようになります。たとえば有限会社ジェムでは、結婚・出産・育児といったライフステージに左右されない働き方を実現するためにテレワークを導入しました。その結果、新卒採用を含め、選考エントリー数が同規模の同業他社より多くなったといいます。

このように、テレワークはICT技術を活用して時間や場所の制約を取り払うことで、多様な人材を採用しやすくなります。さらに採用の選択肢の広がりによって、自社の求める人材に出会える可能性が高まる点も大きなメリットです。

出典:テレワーク総合ポータルサイト-輝くテレワーク賞事例集等(令和7年度)

2.オフィスコストの削減が可能

テレワークを導入することで、以下のような費用を削減できます。

費用の種類

具体的な項目

オフィス関連費用

  • オフィスの賃料・管理費・光熱費

  • 設備費・家具の購入・維持費

  • 備品・消耗品の購入費

通勤・交通費

  • 社員の通勤手当・交通費補助

  • 出張費・移動に伴う交通費

人件費関連の間接コスト

  • 出社管理・施設運営にかかる管理工数

  • 会議や業務調整にかかる時間コスト(間接的な人件費削減)

その他運営コスト

  • オフィス清掃費や保守費用

  • 福利厚生施設(食堂・休憩スペースなど)の運営費

テレワークを導入すると、上記の費用を抑えられるだけでなく、企業全体のコスト構造を見直すきっかけにもなります。採用や教育、システム投資など、予算を成長領域に再配分できる点は、テレワークの大きな魅力の一つです。

3.緊急時における事業継続の対策になる

テレワークを導入することで、自然災害や感染症の流行、交通機関の麻痺など、社員が出社できない状況でも事業を継続できます。実際、東日本大震災後の交通機関(首都圏)が混乱していた時でも、テレワークを導入していた企業の多くが、支障なく業務を継続できたそうです。※

クラウドやオンラインツールの活用により、必要な情報やデータにいつでも・どこでもアクセスできるようになり、在宅や遠隔地からでも業務を行えます。従業員の安全を確保しつつ、取引先や顧客への影響を最小限に抑えられるため、テレワークはBCP(事業継続計画)の対策の一つとして機能するといえます。

※出典:テレワークの効果・効用 | 基本情報

4.業務プロセスの改善を図れる

テレワークを導入する際、まず既存業務の洗い出しを行います。業務フローの可視化によって、「紙ベースの申請・承認」「アナログな報告手順」など、改善すべき課題が明確になる点はテレワークのメリット。テレワーク導入は、こうした社内課題を見直し、業務効率を高める機会となります。

また、業務プロセスの改善は顧客対応の品質向上にもつながります。オンライン対応を取り入れることで、「顧客訪問の回数や滞在時間を増やす」「問い合わせに迅速に対応できる」などが可能となり、売上や顧客満足度の向上も期待できます。

5.企業イメージが向上する

テレワークを導入することで、「柔軟で多様な働き方を尊重する企業」という前向きなイメージを社外に発信できます。働き方改革に積極的に取り組む姿勢は、求職者に好印象を与えます。また、テレワークは地域との関わりを生む取り組みとも相性が良く、SDGsやCSRの観点からも高く評価されやすい点が特徴です。

実際に、富士通株式会社はテレワークの導入をきっかけに、社会課題の解決に向けた地方創生プロジェクトを推進しています。大分県と連携した取り組みでは、社員が地域と直接交流しながら働くことで、地域活性化への貢献と企業ブランドの強化を同時に実現。このようにテレワークは、企業イメージ向上や社会的価値の創出にもつながる施策になります。

出典:内閣府-DX企業として社員のウェルビーイングと持続可能な地域社会の実現を目指す

6.従業員のワークライフバランスが改善する

環境省は、『テレワークには身体・家計・地球の3つの側面でメリットがある』と言及しています。(図参照)

出典:環境省-つながるオフィス テレワーク(どこでもつながれば、そこが仕事場に)|デコ活アクション一覧

まず「通勤時間の削減」により、移動にかかる時間・体力を、仕事やプライベートにあてやすくなります。満員電車によるストレスや疲労も軽減されることで、離職防止にもつながります。

また通勤回数の減少により、ガソリン代といった交通費も節約できます。さらに、移動が減ることでCO₂排出量の削減にも寄与し、環境面でもプラスの効果があります。このようにテレワークは、従業員の生活の質を高めつつ、社会のサステナビリティ向上にも貢献する働き方といえます。

7.デジタル化を推進できる

テレワークの導入により、業務のオンライン化やクラウドツールの活用が自然に進みます。企業がデジタル化を推進するメリットは、以下の通りです。

メリット

詳細

業務効率の向上

紙ベースや対面作業が減り、情報共有や承認・管理がスムーズ

コスト削減

紙や印刷、郵送などの物理的コストを削減できる

データ活用の促進

業務データを集約・分析しやすくなり、意思決定の精度が向上

企業競争力の強化

デジタル環境の整備により、新規サービス開発や市場対応力が向上

特に「デジタル化を進めたいと思いながら、なかなか実現できていなかった企業」にとっては、テレワークの導入がDXを推進させる好機となるでしょう。

企業がテレワークを導入する7つのデメリット・注意点

ここでは、企業がテレワークを導入する7つのデメリット・注意点を紹介します。

1.コミュニケーションが不足する

テキストコミュニケーションによるやり取りにより、誤解や作業の重複が発生しやすくなる点はテレワークの課題です。実際、テレワークを導入している企業の7割以上が、導入後の課題に「社内コミュニケーションの減少」※を挙げています。

また会話の減少によって社員が孤独を感じ、メンタル面で不調をきたす可能性もあります。さらにオフィスで自然に感じられる一体感が薄れ、組織文化が共有されにくい点も、テレワークの課題です。

※出典:実施率は10%~20%台。現状での課題はコミュニケーション面などが主 ――テレワークに関する各種調査の結果から

2.情報漏えいのリスクが高まる

テレワークでは社員が社外で業務を行うため、機密情報や個人情報の漏えいリスクが通常のオフィス勤務よりも高まります。総務省の調査でも、テレワーク導入時の最大の課題として「セキュリティの確保」※が挙げられており、多くの企業が対策の整備に苦労していることがわかります。

さらに、社員へのセキュリティ教育の実施や、情報セキュリティ部門の設置など、対応すべき事項が多い点もテレワークの課題です。安全なテレワーク基盤を構築するには時間とコストがかかるため、特に中小企業やリソースの限られた企業は負担を感じやすいといえます。

※出典:総務省|令和5年版 情報通信白書|データ集

3.業務の生産性が低下することがある

テレワークでは、作業環境によって集中力が保ちにくくなり、業務効率が低下する場合があります。具体的には、以下のような要因が考えられます。

  • 自宅の騒音や家族の生活音による集中の妨げ
  • 業務用のデスクやモニター、椅子などの設備不足
  • 作業が思うように進まないことによるストレス
  • 情報共有の齟齬やコミュニケーション不足による業務の遅延

オフィスであれば気軽に相談や確認ができるため、意思決定や問題解決が迅速に進みます。しかし、テレワークではチャットやメールといったテキスト中心のコミュニケーションが主となるため、返答の遅れや細かな確認に時間がかかりやすいという課題があります。

また、孤立感やチームとの連帯感の低下も、生産性に影響する要素です。社員が主体的に業務を進められる仕組みに整える必要がある点も、テレワークのデメリットといえるでしょう。

▼関連記事:リモートワークで生産性を上げるコツとは?リモートワークに強い人材紹介エージェントも紹介

4.評価・マネジメントが難しい

テレワークでは、社員の働きぶりを直接目で確認できないため、業務の進捗や成果の把握が難しくなります。その結果、適切な評価やフィードバックがしにくくなり、社員のモチベーション低下や成長機会の損失につながることがあります。

また労働時間や作業過程が見えにくいため、「誰が・どの程度努力しているか?」といった判断がしにくくなる点も課題です。さらに、テレワーク使用の評価制度や運営方法に調整しなければいけない点も、企業によっては負担に感じるでしょう。

5.適用できる業務に制限がある

テレワークはすべての業務に適しているわけではなく、業務内容によっては導入が難しい場合があります。以下の表では、テレワークに向いている業務・向いていない業務についてまとめました。

テレワークに向いている業務

テレワークに向いていない業務

データ入力、書類作成、資料作成

接客・販売を主とする業務、来客対応

プログラミング・システム開発

工場での製造、現場作業

Webデザイン・グラフィック制作

医療・介護現場での直接対応

コンサルティング、企画・戦略立案

保守・点検など現場対応が必要な業務

マーケティングや広告運用

配送、物流業務

カスタマーサポート(チャット・メール)

電話や対面での緊急対応が必要な業務

業務によっては、作業フローの変更や、ツールを整備するための時間とコストが必要です。いきなり全社的にすぐにテレワークを浸透させられない点は、テレワークの課題といえます。

また、部門ごとにテレワークの可否が異なると、社内で不公平感が生まれるかもしれません。チームの一体感・連携に影響を与える可能性がある点も、テレワークのデメリットです。

6.従業員の健康に悪影響となる可能性がある

テレワークでは通勤や外出機会の減少によって運動不足になりやすく、以下のように心身の健康に影響が出やすいです。

  • 肩こり・腰痛といった身体的な不調を招く
  • 自宅では気分転換がしにくく、ストレスを抱えやすい
  • 働き方の変化で生活リズムが乱れ、食事や睡眠が十分に取れない
  • 一人作業が多い場合は孤独を感じやすい

加えて、複数の企業が「労働者の様子が見えづらく、メンタルヘルス不調の予兆に気付きにくい」といった課題を指摘しています。従業員の健康にマイナスの影響を与える可能性がある点は、テレワークの課題といえます。

参考:厚生労働省-テレワークでのメンタルヘルス対策について|こころの耳

7.作業環境を整えるのにコストと時間がかかる

テレワークを導入する際は、社員が自宅でも快適に業務ができる環境に整える必要があります。厚生労働省は、以下のような作業環境を推奨しています。

出典:自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備|厚生労働省

もし社員の自宅にPCやモニターなどが揃っていない場合、「会社から貸し出しをする」「在宅勤務手当を支給する」といった対応が求められます。

準備に伴って費用が発生するだけでなく、社員の自宅環境に合わせた設定や教育、サポートへの時間も必要です。導入初期に、これらの負担が生じる点はテレワークのデメリットとなります。

テレワークのメリットを最大化させる7つのコツ

テレワークには多くのメリットがありますが、ただ導入するだけでは十分に効果を発揮できません。ここでは、テレワークのメリットを最大限に引き出す7つのコツを紹介します。

1.テレワークの導入目的と対象業務を定める

テレワークを取り入れる際は、まず導入目的を明確にしましょう。導入目的は経営方針と連動させ、トップが明確に目的を示して社員から理解と協力を得ることが重要です。目的を整理したうえで、実施部門・対象者・対象業務などを含むテレワークの基本方針(テレワーク・ポリシー)を策定します。※1

またテレワークは、業種や職種によって導入が難しい場合もありますが、個別業務によっては実施可能な場合があります。そのため従来の業務形態にとらわれず、仕事内容の本質を見直すことが重要です。導入にあたっては、労使で目的や対象業務や対象者、実施場所などを十分に話し合い、業務方法の見直しを行うことが望まれます。※2

※1参考:テレワーク総合ポータル-日本型テレワークとは | 基本情報※2参考:厚生労働省-テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン (パンフレット)

▼関連記事:【企業向け】リモートワークでできる仕事とは?リモートワークの導入手順も解説

2.コミュニケーション体制を整える

テレワークでは、物理的に離れた場所で働く社員同士が「同じ方向を向いて連携する」ために工夫する必要があります。たとえば、以下のような方法が効果的です。

  • 1on1ミーティングを実施する
  • リモートワークの心構えに関するマニュアルを作る
  • チャット・ビデオ通話を活用する
  • ファイル管理・タスク管理ツールを統一する
  • 雑談・軽い相談の機会を設ける
  • オンラインイベントや勉強会を開催する
  • 発言しやすい雰囲気を作る
  • スタンプだけの返事を許可する

上記のように、業務連携・意思疎通・情報共有を見据えたコミュニケーション設計が重要です。社員それぞれが違う場所で作業しているからこそ、一体感を重視していきましょう。

3.セキュリティ対策を講じる

テレワークでは、従業員がオフィス外で情報を扱うため、情報資産保護のためのセキュリティ対策が必須です。安全に運用するには、以下のようにルール・技術・物理的な側面から総合的に対策します。

出典:テレワーク総合ポータル-テレワークの導入・運用ガイドブック

基本方針や行動指針をまとめたセキュリティガイドラインを策定し、ルール遵守を徹底します。加えて、アクセス管理や防犯対策など、技術的・物理的な対策を講じていきます。従業員への研修も行い、安全性と業務効率のバランスを意識しながら運用していきましょう。

また総務省では、中小企業等担当者向けのテレワークセキュリティの手引き(チェックリスト)を配布しています。以下リンクより、ダウンロードして活用してみましょう。

総務省|テレワークにおけるセキュリティ確保

4.テレワーク向けの制度・ルールを作成する

テレワークは非対面の働き方であるため、業務の進め方や成果などが把握しづらいです。そのため、人事評価は従来の方法だけで判断せず、業務成果や具体的な行動・態度を基準に、評価制度やルールを作成していきましょう。

人事評価制度を設計する際は、テレワークの有無にかかわらず平等に評価できる仕組みを整え、評価方法をあらかじめ労働者に明示します。また、評価の期間中は、上司と労働者の間で認識にずれが生じないようにしましょう。さらに、評価者に対しても非対面環境で適切に評価できるよう、研修やガイドラインを提供することをおすすめします。

参考:厚生労働省-テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン(パンフレット) 

5.テレワークの試行導入と効果検証を行う

テレワークを本格導入する前に、まず試行導入を行い、その効果を検証することが重要です。効果検証では、以下のように定量評価と定性評価の両面から分析します。

定量評価項目

定性評価項目

  • 顧客対応

  • 残業時間

  • 事務効率

  • オフィスコスト

  • 移動コスト

  • 情報通信コスト

  • 人材確保

  • 顧客満足度 / 従業員満足度

  • コミュニケーションの頻度・質

  • 情報セキュリティ意識の徹底度

  • 業務の自律性

  • 働き方の質

  • 生活の質

出典:テレワーク総合ポータル-日本型テレワークとは | 基本情報

定量評価では、業務効率や生産性、残業時間の削減など、数値で測定可能な項目を確認します。一方、定性評価では、社員の満足度や働きやすさ、コミュニケーションの質など、数値化が難しい側面をアンケートやヒアリングで把握します。両者を組み合わせてテレワーク導入の成果や改善点を多角的に評価し、本格導入の拡大範囲を決めていきましょう。

6.従業員の健康に配慮する

テレワーク下のメンタルヘルス対策では、以下のような方法をとりましょう。

予防段階

対策内容

一次予防

(未然防止)

  • 勤務ルール(勤務時間・休憩)の明確化

  • 業務量・業務範囲の可視化と適切なタスク管理

  • 定期的な1on1やチームミーティングの実施

  • 雑談・非公式コミュニケーションの機会づくり

  • 孤立を防ぐコミュニティ形成(部活動・勉強会など)

  • 従業員が相談しやすい環境整備

二次予防

(早期発見・早期対応)

  • ストレスチェックや簡易アンケートの定期実施

  • 管理職向けのメンタルヘルス研修

  • 労務データを活用した異変の早期検知

  • 従業員への個別フォロー

三次予防

(休職・復職支援)

  • 産業医・外部専門家との連携による相談体制

  • 休職者への定期的なフォローと無理のない復職プランの策定

  • 復職後の段階的な業務量調整

  • 管理職と人事による継続フォローアップ体制の構築

視覚情報が得られにくいテレワーク環境では、データやツールを活用して「見えない不調」を早期に察知することが重要です。

参考:一般社団法人 日本テレワーク協会-テレワーク導入ガイドライン

7.テレワーク関連の補助金を活用する

テレワーク導入や拡充にかかる費用を軽減するため、国や自治体が提供する補助金・助成金を活用するのもおすすめです。たとえば人材確保等支援助成金(テレワークコース)では、適切な労務管理下におけるテレワークの導入・実施により、労働者の人材確保や雇用管理改善で効果をあげた場合に助成してもらえる制度です。

補助金や助成金には、対象条件や申請期限が設定されているため、制度内容を事前に確認して準備することが重要です。また、支援制度の内容は年度ごとに更新される場合があるため、最新情報を随時チェックしておきましょう。

出典:厚生労働省-人材確保等支援助成金(テレワークコース)

▼関連記事:採用・雇用に関する助成金とは?業務委託から正社員登用で使える助成金についても解説

テレワーク導入の成功事例

株式会社Massive Act(情報通信業)は、事業成長の安定化と従業員の多様な働き方の実現を目的にテレワークを導入。ハイブリッド勤務やフレックス制度、多様な休暇制度、ITツールの活用により、月平均残業時間を5時間以内に抑えつつ、生産性向上と売上増加を実現しました。従業員の満足度やワーク・ライフ・バランスの向上にもつながっています。

項目

内容

導入の背景

  • 社会情勢の変化に影響されにくい持続的事業成長の実現

  • 従業員のライフステージや体調に応じた多様な働き方の提供

  • 2020年のコロナ禍を契機に、従業員と家族の健康を最優先で導入

実施施策

  • ハイブリッド型勤務(オフィス勤務+テレワーク)を採用

  • 業務プロセスの見直し、マニュアル化、RPA・AI活用による効率化

  • フレックス制度、多様な休暇制度の導入

  • オンラインコミュニケーション・勤怠管理ツール整備

  • 大型ディスプレイモニターや通信費の支給

  • コワーキングスペース利用補助

  • 定期的な1on1面談や社内アンケートによる健康・メンタルケア

成果

  • 月平均残業時間を5時間以内に抑制

  • 売上高のCAGR94.8%の増収増益達成

  • 従業員全員がワーク・ライフ・バランスに満足と回答

  • 柔軟な働き方により優秀な人材の確保が可能に

  • 健康管理・メンタルヘルス対策による従業員の定着率向上

出典:テレワーク総合ポータル-輝くテレワーク賞事例集(令和6年度)

テレワークでよく起きる人材採用の課題

テレワークの普及に伴い、オンライン業務に慣れた人材の採用を試みる企業が増えてきています。ただしオンライン上での人材採用では、以下のような課題が出てきやすいです。

1. 応募者のスキルや適性の見極めが難しい

2. 会社の文化や雰囲気を伝えにくい

3. 採用の母集団が限定される場合がある

4. 採用プロセスの管理が難しい

5. 入社後の定着・活躍の不安

これらの課題を放置すると、採用に時間やコストがかかるだけでなく、入社後にミスマッチが起きるリスクも高まります。そのため、テレワークに適した採用手法や仕組みを整えることが重要です。

具体的には、オンライン面接やスキルチェックツールの活用に加え、企業の文化や働き方を伝える採用広報の工夫が求められます。また、テレワークに対応した即戦力人材を効率的に採用できる、専門のマッチングサービスや人材プラットフォームの活用もおすすめです。特に『Workship CAREER(ワークシップキャリア)』は、テレワークの採用課題を解決するサービスとして企業を支えます。

テレワークに対応する『Workship CAREER』とは?3つの特徴を紹介

ここでは、テレワークの人材採用に強い『Workship CAREER』の特徴を紹介します。

1.業務委託から正社員登用が可能

Workship CAREERは、業務委託で働く外部人材に対し、企業から正社員登用(直接雇用)を打診できます。フリーランスや副業といった業務委託契約で一定期間、実際のプロジェクトで一緒に働くことで、人材のスキルや相性を業務ベースで見極められます。

さらに「初期費用0円・完全成果報酬」によって、安心してサービスをご利用いただけます。そのため「入社後のミスマッチを防ぎたい」「即戦力となる優秀な人材を、リスクを抑えて確保したい」と考える企業に特におすすめです。

▼関連記事:業務委託と正社員、どっちがいい?両者のメリットや正社員登用のステップまで解説

2.即戦力のIT・DX人材が見つかる

Workship CAREERでは、約6万人以上のフリーランス・副業ネットワークを活用し、リモートワークに対応できるIT・DX人材を企業のニーズに合わせて紹介いたします。

単なるスキルマッチングだけでなく、企業文化やプロジェクトの特性を踏まえた人材選定を行うため、即戦力として活躍できる人材と出会える確率が高まります。短期のスポット案件から中長期的な業務委託、さらには正社員登用の可能性まで、柔軟な採用ニーズに対応可能です。また、転職市場にいないフリーランス人材との接点が生まれることで、候補者の母数も増えます。

3.人事のプロによるサポートがある

Workship CAREERでは、人事のプロフェッショナルによる伴走支援サービスを提供しています。組織設計や評価制度、人材育成の仕組みづくりまで、幅広くサポートいたします。

担当者がヒアリングのうえ、求人票の作成や、面談の調整、候補者へのフォローを代行。企業はコア業務への専念やリソースの最適化が可能となり、採用活動に伴う工数や負担を大幅に削減できます。

さらにWorkship CAREERでは、求職者目線でサイトの改善ポイントを明らかにし、貴社の採用サイトを診断するサービス「採用サイト診断」を提供。求職者に響くコンテンツの改善や導線設計により、応募率を向上できます。

テレワークでの人材採用は、『Workship CAREER』におまかせ!

テレワークは、働き方の柔軟性や生産性向上など多くのメリットがある一方で、コミュニケーション不足や評価の難しさ、適切な人材の確保といった課題も存在します。

そんなテレワーク下での採用をサポートするのが、『Workship CAREER(ワークシップキャリア)』です。「ハイブリット勤務の募集」「副業OK」など、多様な企業の採用ニーズにお応えします。テレワークに対応した人材採用を検討している企業は、ぜひWorkshipキャリアを活用してみてください。

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