
「社員を増やしたいけれど、人件費や採用コストが心配」そう感じている企業も多いことでしょう。そんな時は、国や自治体が提供する「採用・雇用関連の助成金」の活用がおすすめです。
助成金を活用すれば、人材採用や正社員登用にかかるコストを抑えられます。ただし申請には、対象条件や締切日が設定されているため、制度の内容理解と計画的な準備が重要です。
本記事では、採用・雇用に関する助成金制度をわかりやすく整理していきます。また、申請時の注意点や、「業務委託から正社員化」で活用できる補助金についても解説。「採用コストを抑えながら人材を確保したい」という企業は、ぜひ最後までご覧ください。
【最新】採用・雇用関係の助成金一覧
採用・雇用に関する助成金は、企業が新たな人材を雇用したり、従業員の働きやすい環境を整備したりする際に活用できる制度です。国や自治体が実施しており、条件を満たすことで採用活動や人材育成、職場環境の改善にかかる費用の一部が支給されます。以下では、最新の制度に基づいた採用・雇用の助成金について一覧表にしました。
助成金名 | 概要 | 支給額の目安・要件 |
雇用調整助成金 | 休業・出向など、従業員の雇用を維持するための助成金。 | 1年間に最大100日分、3年間に最大150日分受給。 (休業・教育訓練の場合) |
産業雇用安定助成金 (産業連携人材確保等支援コース)※ | 景気の変動などで事業縮小を余儀なくされた企業が、生産性向上等に必要な人材雇用を支援する助成金。 | 250万円/人(中小企業の場合) |
早期再就職支援助成金 (再就職支援コース)※ | 離職を余儀なくされる労働者の再就職支援を、民間職業紹介事業者に委託等して行う。 | 15~50万円/人 |
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)※ | 高齢者・障害者などの就職困難者を継続雇用する際に助成される。 | 30万円〜/人 |
トライアル雇用助成金(一般トライアルコース)※ | 職業経験の不足など、就職困難な求職者を試行的に雇い入れた場合に支給される助成金。 | 月1万円〜/人 |
地域雇用開発助成金(地域雇用開発コース)※ | 雇用情勢が特に厳しい地域で、事業所の設置整備をして従業員を雇い入れる場合に助成される。 | 50万円〜 |
人材確保等支援助成金(中小企業団体助成コース)※ | 事業主団体が中小企業の人材確保や労働者の職場定着を支援する。 | 上限額1,000万円、800万円、600万円 |
通年雇用助成金 | 季節労働者を通年雇用する場合に助成される。 | 新規継続労働者の場合(第1回目の支給対象者)-対象期間に支払った賃金の2/3(上限額71万円) |
65歳超雇用推進助成金(65歳超継続雇用促進コース)※ | 65歳以上への定年引上げ等を実施した際に助成される。 | 15万円〜 |
キャリアアップ助成金(正社員化コース)※ | 有期雇用労働者を正社員転換した場合に助成される。 | 最大40万円 (正社員化コースの場合) |
両立支援等助成金(育児休業等支援コース)※ | 育児休業・職場復帰の支援に取り組み、労働者が育休を取得した場合に助成される。 | 30万円 |
人材開発支援助成金(人材育成支援コース)※ | 職務に関連した10時間以上の訓練、OJTとOFF-JTを組み合わせた訓練等を実施した際に助成される。 | 800円〜1,000円(1人1時間あたり) |
障害者雇用納付金関係助成金 | 障害がある人の雇い入れ・雇用継続を図るために支給される。 | 月2万9,000円の障害者雇用調整金を支給(労働者数100人を超える事業主の場合) |
※コースは一部を抜粋
※数値はすべて2025年時点のもの
上記のように、目的や支給対象、支給額が助成金ごとに異なります。たとえば、雇用の維持を目的とした「雇用調整助成金」や、育児や高齢者雇用を支援する「両立支援等助成金」など、企業の採用状況や人材ニーズに合わせて活用できる制度が多く用意されています。
中には、申請時期や必要書類、要件が複雑なものもあるため、実際に活用する際は、ハローワークや各助成金の公式ページで詳細を確認しておきましょう。また制度によっては、「雇い入れ前の申請」が必要な場合もあるため、採用活動と並行して計画的に準備することをおすすめします。
採用・雇用時に活用しやすい助成金5つ
採用や雇用に関する助成金は数多くありますが、この章では特に中小企業が活用しやすい制度をご紹介します。それぞれの助成金の特徴や支給要件を理解し、自社に合った制度を探してみましょう。
※数値はすべて2025年時点のもの
1. キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、非正規雇用に該当する労働者の処遇改善を目的とした制度です。契約社員やパート、アルバイトといった従業員を正社員転換したり、賃金制度を整えたりすることで支給されます。この制度の場合、「業務委託からの正社員登用」は対象外となるため注意が必要です。
キャリアアップ助成金は、単一の制度ではなく複数のコースに分かれており、それぞれ目的や支給内容が異なります。以下では、キャリアアップ助成金の一部コースを抜粋してまとめました。
コース名 | 概要 | 支給額 |
正社員化コース | 有期雇用労働者等(契約社員・パート・派遣社員など)を正社員化する際に助成される。 | 最大40万円 |
賃金規定等改定コース | 有期雇用労働者等の基本給の賃金規定等を改定・増額させた際に助成される。 | 最大20万円 |
社会保険適用時処遇改善コース | 短時間労働者が新たに社会保険の被保険者となる際に、労働者の収入を増加させる取組をした際に助成される。 | 最大30万円 |
短時間労働者労働時間延長支援コース | 有期雇用労働者等が社会保険の適用となる際に、労働時間の延長等により労働者の収入を増加させた際に助成される。 | 最大50万円 |
出典:厚生労働省-雇用関係助成金一覧 / キャリアアップ助成金支給要領
キャリアアップ助成金を申請する際は、以下の流れで進めていきましょう。
出典:キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金を活用する際は、「キャリアアップ計画」の作成・提出が必要です。
また、確認書類や賃金台帳の提出も求められるコースもあります。不備がないよう、労働局が配布しているチェックリストを積極的に活用していきましょう。
2. トライアル雇用助成金
トライアル雇用助成金は、就職に不利な状況にある求職者を試行的に一定期間雇い入れ、本採用につなげることを目的とした制度です。原則3ヶ月間のトライアル雇用を経た後、継続雇用へ移行すると企業に助成金が支給されます。以下の表では、それぞれのコースの概要と支給額をまとめました。
コース名 | 概要 | 支給額 |
一般トライアルコース | 就職困難者(長期離職者、母子家庭の母など)を原則3か月間試用的に雇用した際に助成される。 | 雇用期間中:月1〜 |
障害者トライアルコース/障害者短時間トライアルコース | 障害のある方を、一定期間雇用する際に助成される。 | 4万円〜8万円 / 1人 |
若年・女性建設労働者トライアルコース | 建設業の中小企業が35歳未満の若年者または女性を建設技能者として試行雇用する際に助成される。 | 若年・女性建設労働者トライアルコースの場合: 最大4万円 / 1人 (月×3ヶ月) |
出典:トライアル雇用助成金
トライアル雇用助成金の対象者は、長期離職者や母子家庭の母、日雇労働者など、就職困難者に該当する方です。たとえば一般トライアルコースの場合、雇入れの条件は以下のようになります。
|
トライアル雇用助成金では、別の助成金と併用することもできます。たとえば障害のある方を一定期間雇用した後に本採用とする場合、「トライアル雇用助成金(障害者トライアルコース)」と「キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)」の併給が可能です。
トライアル雇用助成金は、「まずはお試しで採用して適性や社風との相性を見極めたい」と考える企業におすすめの制度です。
参考:厚生労働省-キャリアアップ助成金(障害者正社員化コース)について
3. 特定求職者雇用開発助成金
特定求職者雇用開発助成金は、高齢者・障害者・母子家庭の母など、就職が困難な方をハローワーク等の紹介で雇用した場合に支給される助成金のことです。以下では、特定求職者雇用開発助成金のコースをまとめました。
コース名 | 概要 | 支給額 / 労働者1人あたり |
特定就職困難者コース | 高年齢者・障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続雇用する労働者として雇い入れる場合に助成される。 | 30万円〜 |
発達障害者・難治性疾患患者雇用開発コース | 発達障害者や難治性疾患を継続雇用する労働者として雇い入れる場合に助成される。 | 30万円〜 |
中高年層安定雇用支援コース | 35歳から60歳未満の正規雇用が困難な人を、正社員として雇用する際に助成される。 | 25万円〜 |
生活保護受給者等雇用開発コース | ハローワーク・自治体から就労支援要請のあった生活保護受給者等を雇用した際に助成される。 | 30万円〜 |
成長分野等人材確保・育成コース | 成長分野での業務に従事する人材や、未経験者に訓練と賃上げを実施する場合に助成される。 | 45万円〜 |
たとえば特定就職困難者コースの場合、60歳以上の高年齢者を正社員として雇用すれば、最大60万円(1年分)を受け取れる可能性があります。またこの助成金は、フルタイム雇用だけでなく、週20時間以上の短時間労働者も対象となる点が特徴です。
さらにコースによっては、訓練・賃上げなどの追加要件をクリアすると、支給額が増加する場合もあります。採用予定の人材が対象になるかどうか判断に困った際は、ハローワークへ相談してみましょう。
4.両立支援等助成金
両立支援等助成金は、従業員の仕事と家庭の両立を支援する企業に向けた助成制度です。たとえば、育児休業を取得させた際の体制整備や、職場復帰支援プランを策定・実施した場合に助成されます。以下に、コースを一覧にまとめました。
コース名 | 概要 | 支給額 |
出生時両立支援コース | 育児休業を取得しやすい雇用環境に整備し、男性労働者が育児休業を取得した場合に受給できる助成金。 | 1人目 20万円、2人目 10万円 / 該当要件の達成により60万円 |
介護離職防止支援コース | 労働者の介護休業の取得・職場復帰に取り組んだ際に受給できる助成金。 | 最大40万円(介護休業の場合) |
育児休業等支援コース | 円滑な育児休業取得と復職支援をした際に受給できる助成金。 | 30万円 |
育休中等業務代替支援コース | 育児休業者の業務をカバーする体制を整備した際に受給できる。 | 最大140万円 |
柔軟な働き方選択制度等支援コース | 育児中の社員が利用できる柔軟な働き方を制度化した際に受給できる。 | 20万円・25万円 |
不妊治療及び女性の健康課題対応コース | 不妊治療・月経・更年期等の健康課題に対応した際に受給できる。 | 30万円 |
※事業所内保育施設コースは平成28年から新規計画の認定申請受付を停止(リーフレットより引用)
出典:両立支援等助成金のご案内
仕事と家庭の両立を支援する助成金の活用は従業員に安心感を与え、企業への信頼度が向上します。特に採用や定着が課題となる中小企業にとっては、「働きやすさ」をアピールするポイントとなり、優秀な人材確保にもつながります。制度をうまく活用し、ダイバーシティ経営を推進していきましょう。
5. 人材確保等支援助成金
人材確保等支援助成金は、「採用後の職場定着」を目的とした助成制度です。働きやすい環境づくりを通じて社員の離職を防ぎたい企業におすすめです。中でも以下の3コースは、多様な働き方への対応や人事制度の見直しにより、職場の魅力向上や採用競争力の強化につながります。
コース名 | 概要 | 受給額 |
雇用管理制度・雇用環境整備助成コース | 賃金制度や人事評価制度、業務軽減機器の導入などを行い、離職率の低下に取り組んだ場合に助成される。 | A 雇用管理制度:20万円〜/B 雇用環境整備: 対象経費の1/2〜 |
外国人労働者就労環境整備助成コース | 就業規則の多言語化など、外国人向けの就労支援制度を導入した際に助成される。 | 1制度導入につき20万円(上限80万円)が支給(受給要件をすべて満たした場合) |
テレワークコース | 良質なテレワーク制度を導入・運用し、従業員の離職率の低下を図る際に助成される。 | 制度導入助成:1企業あたり20万円 / 目標達成助成:1企業あたり10万円(賃金要件を満たす場合は15万円) |
出典:人材確保等支援助成金
特に、雇用管理制度・雇用環境整備助成コースの支給額には注意しましょう。以下のように、実施した雇用管理制度・環境整備の措置ごとに支給額が異なります。
出典:雇用管理制度・雇用環境整備助成コースの詳細はこちら(パンフレット・リーフレット)
上記記載のメニューから、組み合わせて活用することもできます。たとえば賃金要件の加算がなく、「賃金規定制度(40万円)」と「人事評価制度(40万円)」を実施した場合、合計80万円が助成されます。ただし、それぞれ上限額が決まっている点には注意が必要です。
採用・雇用関連の助成金を申請する際の注意点
以下では、助成金を申請する際の注意点について解説していきます。
申請対象・締切日を確認する
助成金を申請する際は、対象企業や労働者、要件、申請の締切期日などを確認しましょう。
たとえば、人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)では、雇用管理制度等を整備する計画を、期限内に都道府県労働局に提出する必要があります。提出期限は、計画を開始する日の「半年前から1ヶ月前の日まで」と決められています。
仮に要件や期限を見落としていると、受給が認められないケースもあるため注意が必要です。支給日までにやるべきことを整理し、スケジュールリングして忘れないようにしておきましょう。また、年度ごとに助成金の制度内容や申請締切が変更されることもあります。最新情報は、厚生労働省やハローワーク、労働局の公式サイトでの確認が必須です。
参考:雇用管理制度・雇用環境整備助成コースの詳細はこちら(パンフレット・リーフレット)
社内の就業規則・制度を整備する
助成金の多くは、単に「該当する労働者を採用した」だけでは支給されません。社内に適切な制度やルールが整っていることが前提条件となるため、事前に就業規則や社内制度を整備しておく必要があります。たとえばキャリアアップ助成金では、就業規則・労働規約で以下のような点が確認されます。
- 就業規則に労働基準監督署の受理印がある
- 就業規則に「正社員転換制度」(手続き・要件)などが明記されている
- 対象者に制度の内容を周知している
「記載内容の情報があいまい」「書面での裏付けがない」という場合、申請自体が認められないこともあります。申請に不安がある場合、必要に応じて社労士といった専門家に相談しましょう。
参考:キャリアアップ助成金のご案内(令和7年度版)-パンフレット
助成金の併用や不正受給に気をつける
助成金には原則併用できない制度や、対象期間・対象経費が重複することで支給対象外となるケースがあります。複数の助成金を活用しようと考えている場合は、制度同士の関係性や併用可否を事前に確認しましょう。
また、虚偽の申請や要件を満たさない受給は「不正受給」に該当します。返還命令や企業名の公表、今後の助成金申請の制限など、厳しい処分を受ける可能性がある点は注意が必要です。たとえば、以下のような行為はしないようにしましょう。
- 実際には行っていない研修や制度の実施を報告
- 雇用していない従業員を雇用したように見せる
- 計画書と異なる内容で実施したにもかかわらず報告しない
助成金は企業の成長を後押しする制度ですが、正しい知識と誠実な運用が欠かせません。不明点がある場合、労働局やハローワークなどに相談してみましょう。
▼関連記事:ハローワークでは採用が難しい?考えられる原因や応募率を上げるコツなど解説
「助成金」と「補助金」の意義の違い
採用や雇用に関連する支援制度を調べていると、「助成金」と「補助金」という言葉を目にすることがあるでしょう。両者は一見似ていますが、明確な違いがあります。以下にその違いを表にまとめました。
区分 | 助成金 | 補助金 |
目的 | 雇用の維持・拡大、働き方改革など、「人」に対して支給される支援金のこと。 | 設備投資や売上向上など、「事業」に対して支給される支援金のこと。 |
支給額 | 1万円〜100万円以上 | 10万円〜1,000万円以上 |
主な実施機関 | 厚生労働省、地方自治体など | 経済産業省、地方自治体など |
支給対象 | 条件を満たせば基本的に受給可能 | 応募多数の中から、選考・審査で採択される |
代表的な例 | キャリアアップ助成金、トライアル雇用助成金など | IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金など |
出典:経済産業省・中小企業庁-補助金とは / 日本政策金融金庫-補助金・助成金の活用による経営改善
助成金は、「非正規社員を正社員に登用した」「育休を取得させた」といった、決められた条件をクリアすれば基本的に受け取れるものです。そのため、要件をきちんと満たしていれば、受給のハードルは比較的低めです。
一方の補助金は、審査や競争があるのが特徴です。設備投資や新規事業などに対する支援であり、事業計画や成果の見込みなどが評価されます。
「業務委託から正社員登用」で使える、採用以外の補助金
業務委託で働いていた人材を正社員登用する際は、事業全体の体制強化や環境整備を支援する「補助金」の活用を検討しましょう。ここでは、代表的な補助金をご紹介します。
補助金名 | 主な目的 | 対象経費 |
小規模事業者持続化補助金 | 販路開拓・業務効率化の支援 | チラシ制作、Webサイト制作、広告費、業務改善ツール導入など |
IT導入補助金 | 業務効率化やDX推進 | クラウドサービス、業務管理システム、勤怠管理ツール、CMSなどの導入費用 |
ものづくり補助金 | 製品開発・生産プロセス改善 | 機械装置・システム構築費、人件費、外注費、技術導入費など |
事業再構築補助金 | 事業転換・業態再構築の支援 | 設備投資費、広告費、建物改修費、人件費など |
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、商工会・商工会議所の支援を受けながら、販路開拓や業務効率化に取り組む小規模事業者を対象とした補助金です。直接的な「採用支援」ではありませんが、業務委託から正社員登用を行う際の職場環境整備や広報活動など、間接的に活用できます。小規模事業者持続化補助金(通常枠)の対象者や補助率は以下の通りです。
項目 | 内容 |
補助対象者 | 小規模事業者 (従業員数:商業・サービス業5人以下、製造業など20人以下) |
補助上限額 | 最大200万円(通常枠:50万円、成長枠・インボイス枠などで上限増) |
補助率 | 2/3(※一部枠で3/4まで) |
主な対象経費 | 広報費、Webサイト制作費、外注費、業務改善ツール導入費など |
申請方法 | 商工会または商工会議所の支援を受けて事業計画を提出 |
持続化補助金を活用することで、正社員登用後の業務体制の見直しや、新たな人材を活かすための職場改善・販路拡大の取り組みが進めやすくなります。たとえば、採用活動用のWebページ制作や業務フローのデジタル化、営業ツールの導入などにも活用可能です。人材定着に向けた環境づくりの一環として有効です。
また、申請には商工会または商工会議所の支援を受けた事業計画の作成が必要となります。申請書類の精度や事業内容の妥当性が審査に影響するため、早めに窓口へ相談し、準備を進めておきましょう。
IT導入補助金
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者が業務効率化や生産性向上を目的としてITツールを導入する際に活用できる補助金です。対象となるITツールは、在庫管理システム、会計ソフト、ECサイト構築ツールなど多岐にわたります。以下では、IT導入補助金の概要についてまとめました。
項目 | 内容 |
補助対象者 | 中小企業・小規模事業者 |
補助上限額 | 上限150万円(セキュリティ対策推進枠の場合) |
補助率 | 2/3(導入するツールの種類によって異なる) |
主な対象経費 | ソフトウェア費、クラウド利用料、導入関連費用など |
申請方法 | 登録されたIT導入支援事業者とパートナーシップを組んで申請 |
出典:IT導入補助金2025 / 1月16日更新 IT導入補助金2025の概要について
補助対象となるITツールは「IT導入支援事業者」が事前に登録・審査を受けたものに限られます。導入前には、公式サイトで最新の対象ツール一覧を確認しておきましょう。
ものづくり補助金
ものづくり補助金は、中小企業や小規模事業者が革新的な製品・サービスの開発や、生産プロセスの改善を行う際に必要な設備投資などを支援する補助金制度です。製造業、サービス業、IT関連業など幅広い業種が対象となっており、事業の競争力強化を目指す企業に効果的な支援策です。以下では、ものづくり補助金(製品・サービス高付加価値化枠)の概要をまとめました。
項目 | 内容 |
補助対象者 | 中小企業・小規模事業者 |
補助上限額 | 最大2,500万円(※事業規模や枠により異なる) |
補助率 | 中小企業:1/2、小規模事業者等:2/3 |
主な対象経費 | 機械装置費、システム構築費、外注加工費、技術導入費など |
申請方法 | 公募期間中に電子申請システムから申請 |
出典:独立行政法人 中小企業基盤整備機構-ものづくり補助金のご案内
業務委託から正社員登用を進める際にも、生産性向上や職場環境改善のための設備投資、業務効率化に資するシステム導入で活用が見込めます。近年では年に2,3回、公募を受け付けています。公式サイトから、締切期日を確認しておきましょう。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は、コロナ禍や経済環境の変化に対応し、新たな事業分野への進出や業態転換を目指す中小企業等を支援する制度です。売上が減少した事業者だけでなく、今後の成長に向けて新たに挑戦する企業も活用できます。以下では、事業再構築補助金(通常類型)の主な概要をまとめました。
項目 | 内容 |
補助対象者 |
|
補助上限額 | 3,000万円(短期に大規模賃上げを行う際は4,000万円) |
補助率 |
|
主な対象経費 | 建物改修費、設備費、システム構築費、広告宣伝費、外注費など |
申請方法 | 公募期間中に電子申請 |
たとえば業務委託から正社員登用の場合、新しい事業体制を築く際の設備投資やシステム導入などが補助対象になる可能性があります。人材採用や事業展開などを目指す企業にとって、大きな後押しとなる制度です。
採用コストを抑えたい企業にWorkshipキャリアをおすすめしたい3つの理由
企業の成長や雇用を支える助成金ですが、「申請・承認までに時間がかかる」「要件や注意事項が多い」というデメリットがあるのも事実です。
そこで、『Workship CAREER(ワークシップキャリア)』をおすすめします。ここでは、なぜ採用コストを抑えたい企業にWorkshipキャリアが適しているのか、その理由を3つに絞ってご紹介します。

1.初期費用0円・成果報酬で安心だから
Workshipキャリアは、初期費用が一切かからない成果報酬型の人材紹介サービスです。「まずは採用を試してみたいけど、コストが心配」という企業でも、採用が決定して初めて費用が発生する仕組みのため、安心して導入できます。
高額な求人広告や月額費用がかかる他サービスと比べて、余剰となるコストを抑えながら効率的に採用活動を進められます。スタートアップや中小企業、採用予算が限られている企業にとって、メリットが大きいサービスです。
2.万が一、退職した際の返金保証があるから
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▼関連記事:【企業向け】業務委託と正社員をどう切り替える?メリットや手続きの流れなど徹底解説
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