フリーランスから正社員に戻るのは難しい?転職の実態データと成功のポイントを解説|リモートワーク可能な求人に特化 IT・DX人材の転職ならWorkship CAREER

フリーランスから正社員に戻るのは難しい?転職の実態データと成功のポイントを解説

INDEX

フリーランスとして数年働くなかで、「このまま続けていいのだろうか」「どこかのタイミングで正社員に戻るべきでは」と考え始めていませんか?

収入の波、社会保険や税金の管理負担、そしてAIによる市場の変化。フリーランスならではの不安から、正社員への転職を検討する人は近年増えています。一方で、「フリーランスからの転職は難しい」「企業に敬遠される」といった声を目にして、一歩を踏み出せない人も多いはずです。

本記事では、フリーランスから正社員への転職の実態をデータで示したうえで、フリーランスと正社員のメリット・デメリット比較、転職を成功させる具体的なポイント、入社時に必要な手続きまでを解説します。

フリーランスから正社員に戻る人は増えている

正社員に戻ることは難しいと感じるかもしれませんが、実際にはフリーランスから正社員への転職は珍しい選択ではなくなっています。まずは、その実態をデータで確認しておきましょう。

フリーランスからの転職は増えている

フリーランスから正社員へ転職する人は、近年大きく増加しています。

転職支援サービス「リクルートエージェント」の仲介実績では、2024年4〜9月にフリーランスから正社員に転職した人の数が5年前の2.8倍に達しました。同時期の「doda」でも2.7倍と、複数の大手サービスで同様の傾向が確認されています。

出典:フリーランス→会社員、5年で転職3倍 安定求め回帰|日本経済新聞

正社員転換を希望するフリーランスも、決して少数派ではありません。WorkshipCAREERを運営するGIGがフリーランス・副業人材を対象に行った調査によると、「正社員に戻りたい、なってみたい」と答えた人は21%、「なるか迷っている」と答えた人は14%であり、あわせて約35%のフリーランスが、正社員への転換を検討していることがわかっています。

出典:Workship CAREERサービス資料

こうしたデータを見ると、「正社員に戻る=フリーランスとしての失敗」ではなく、キャリア選択の一つとして一般化しつつあるといえるでしょう。

増加の背景にある3つの要因

なぜ、フリーランスから正社員への転職が増えているのでしょうか。

人により事情は変わりますが、特に動機になりやすいのは、次の3つの理由です。

AIの普及による市場の変化

生成AIの急速な普及により、ライティングやデザイン、コーディングといったクリエイティブ・開発系の案件は、発注量や単価に変化が起きています。「これまで通りの仕事の取り方が通用しなくなるのでは」という危機感が、キャリアを見直すきっかけになっています。

景気変動による収入の不安定化

フリーランスの収入は景気の影響を受けやすく、クライアント都合の単価カットや案件終了のリスクと常に隣り合わせです。数年単位で収入のばらつきを経験し、「安定した基盤が欲しい」と感じる人は少なくありません。

ライフステージの変化による安定志向

結婚、住宅購入、子どもの誕生といったライフイベントを見据えると、収入の安定性や社会保障の手厚さを重視するようになります。SNSでは「フリーランスは40代から厳しくなる」といった議論も見られ、手堅いキャリアを求める傾向が強まっていることがうかがえます。

フリーランスから正社員への転職は難しい?企業側の本音

転職者が増えているとはいえ、「フリーランスは企業に敬遠される」という声が気になる人も多いはずです。ここでは、「難しい」と言われる理由と、採用する企業側の実際の評価を、データを交えて見ていきます。

企業が懸念するポイント

フリーランスからの転職の成否は、「自営業を経験した人材に対する企業側の懸念を払しょくできるか」に左右されます。

【採用側が感じる懸念の例】

  • 協調性への懸念
    「組織になじめないのでは」

  • 定着性への懸念
    「また独立して、すぐ辞めてしまうのでは」

  • 希望年収への懸念
    (フリーランス時代の収入と提示年収に差がある場合)「本当に納得して入社してくれるのか」

このように、フリーランス出身者に対して企業が持つ懸念はさまざまですが、いずれも面接で先回りして払拭できれば、フリーランス経験はむしろ強みとしてアピールできます。

データで見る企業側の評価

実際のところ、企業はフリーランス出身の求職者をどう評価しているのでしょうか。

GIGの調査によると、54.7%の企業がフリーランス・業務委託経験者を正社員として採用した経験があるとのことです。さらに、4割を超える企業がフリーランス経験を「プラス評価する」と答えています。

出典:企業の6割がフリーランスの即戦力性に好印象トランジション採用の最新調査|クロスネットワーク

フリーランス出身者は、即戦力性や自己管理能力などを評価されるケースがあり、アピール次第では正社員からの転職と同等かそれ以上に好印象を与えることも十分可能です。近年では、フリーランスから正社員への転換を「トランジション採用」と呼び、前向きにとらえる企業も増えています。

関連記事:フリーランスから正社員への転換「トランジション採用」の成功事例まとめ

フリーランスと比べた正社員のメリット・デメリット

正社員に戻るかどうかを判断するために、まずはフリーランスと比較した正社員のメリット・デメリットを整理しておきましょう。

正社員のメリット

正社員には、毎月決まった給与が支払われて収入が安定する、社会保障が手厚いといったメリットがあります。

それだけでなく、実は安定だけではなく成長機会という点でもメリットがあります。「できること」で仕事を受けるフリーランスに対し、上司の監督のもとで未経験の業務を担当できる場合があるためです。

正社員のデメリット

一方で正社員はいいことばかりではありません。勤務時間や勤務地が決まっている、成果が収入アップに反映されるまでに時間差がある、就業規則や拘束時間の関係で収入源を分散しづらいなど、いくつかのデメリットもあります。

もっとも、これらのデメリットはいずれも企業次第の側面が大きいものです。リモート可否、副業可否、評価制度などは会社によって大きく異なるため、自分の希望に合う転職先を探すことが何より重要です。企業ごとの実情に詳しいキャリアアドバイザーに相談するのも一つの手でしょう。

正社員に戻るべき?フリーランスを続けるべき?4つの判断軸

「正社員に戻るべきか、フリーランスを続けるべきか」で迷っている人は、次の4つの軸で現状を整理してみるとよいでしょう。

  • 収入
    直近2~3年の売上は安定・成長しているか

  • 案件獲得状況
    営業しなくても仕事が来る状態か

  • キャリアの見通し
    フリーランスのままで望むスキル・経験を積めるか

  • ライフステージ
    今後3~5年に希望しているライフイベントに耐えられるか

こうした総合的な判断を自分だけでするのは、簡単ではありません。自分のスキルや実績の市場価値は、市場全体を知る第三者に見てもらったほうが正確に把握できます。キャリアのプロに壁打ちしてもらうことで、意思決定の精度は大きく上がるはずです。

フリーランスから正社員への転職を成功させる4つのポイント

フリーランスから正社員への転職を目指す場合、フリーランス時代の経験を強みとしてアピールできるように、書類や面接での伝え方を工夫することが重要です。

具体的には、次の4つのポイントを押さえて転職活動を進めましょう。

  • 実績を「再現性のあるスキル」に翻訳する
  • 前向きな転職理由を整理する
  • 企業側の懸念を先回りして払拭する
  • 第三者にキャリアの棚卸しを手伝ってもらう

実績を「再現性のあるスキル」に翻訳する

フリーランスの実績は、そのまま書いても企業に伝わりません。開業時期、案件内容、規模、成果(数値)を整理したうえで、「どんな課題を、どう解決し、何が評価されたか」というプロセスで語ることが重要です。

「売上◯◯万円」という数字だけでは、企業は再現性を判断できません。売上の裏にある課題解決の過程こそが、入社後の活躍をイメージさせる材料になります。

なお、関わりの薄い業務を盛って書くのはNGです。経歴詐称と判断されれば、内定取り消しや解雇のリスクがあります。

前向きな転職理由を整理する

転職理由を「収入が不安定だから」とそのまま伝えると、「安定が目的なら、条件のよい会社が現れたらまた辞めるのでは」と、不信感を抱かせてしまいます。

「チームで大規模なプロダクトに腰を据えて携わりたい」「フリーランスで培った◯◯のスキルを、組織のなかでより大きな成果につなげたい」など、前向きな理由を伝えるとよいでしょう。

企業側の懸念を先回りして払拭する

前述のとおり、企業は協調性があるか、会社に定着してくれるかなどを懸念します。こうした懸念に対して先回りで回答することで、安心感を持たせられます。

「フリーランス時代もチームワークを重視して働いていた」「この会社だからこそ長く働きたい」など、具体的なエピソードを志望理由とともに語れるように準備しておきましょう。

第三者にキャリアの棚卸しを手伝ってもらう

フリーランスは、会社員と違って評価面談や同僚との比較機会がなく、自分の市場価値を客観視する機会が少なくなりがちです。自分では「当たり前」と思っている経験が、企業には希少に見えるケースは珍しくありません。

フリーランスのキャリアに詳しい転職エージェントとの面談を活用すれば、強みの言語化と求人のマッチングを同時に進められます。一人で職務経歴書と向き合う前に、まず棚卸しを手伝ってもらうのが効率的です。

関連記事:転職の相談は誰にすべき?おすすめの相談先や相談前の準備のポイントを解説

内定後に必要な手続き:確定申告・年末調整・社会保険

正社員に戻るにあたって個人事業を廃業する場合は、税金や保険関係の手続きが必要です。漏れがあると余計な出費につながるため、事前に把握しておきましょう。

税務署への届け出(廃業届・青色申告の取りやめ)

個人事業を廃業する場合は、廃業から1ヶ月以内を目安に「個人事業の開業・廃業等届出書(廃業届)」を税務署へ提出します。

青色申告をしていた人は、「所得税の青色申告の取りやめ届出書」もあわせて提出しましょう。提出期限は、取りやめようとする年分の所得税の確定申告期限までです。

転職1年目は「年末調整+確定申告」の両方が必要

転職した年は、給与所得については会社の年末調整で処理されますが、フリーランス時代の事業所得は自分で確定申告する必要があります。「会社に入ったから確定申告は不要」とはならない点に注意しましょう。

なお、フリーランス時代に支払っていた国民健康保険・国民年金の保険料は、社会保険料控除として年末調整で申告できます。

社会保険の切り替え

厚生年金・健康保険への加入手続きは、入社する会社側が行います。一方、それまで加入していた国民健康保険の資格喪失手続きは、自分で行わなければなりません。日本年金機構によれば、手続きの期限は資格喪失から14日以内です。

手続きが漏れると保険料の二重払いにつながる場合があるため、入社が決まったら早めに済ませておきましょう。

フリーランスからの転職は、一人で悩まずプロに相談を

フリーランスから正社員への転職者は年々増えており、企業側の受け入れも進んでいます。フリーランスとしての経験は、伝え方次第で「即戦力」という強力な武器になります。

ただし、「そもそも戻るべきかどうか」の判断も、「経験の言語化」も、一人で行うのは簡単ではありません。市場を知る第三者から客観的なフィードバックをもらうことで、納得感のある意思決定ができるはずです。

『WorkshipCAREER』では、副業・フリーランスのキャリアに詳しいキャリアアドバイザーが、経験の棚卸しから求人紹介まで伴走します。「まだ迷っている段階」でも構いません。フリーランスからの転職を少しでも考えている方は、ぜひ一度気軽にご相談ください。

専門のエージェントがご希望の仕事内容・キャリアをお伺いします
渡眞利駿太
記事を書いた人
渡眞利駿太

大阪大学法学部卒。行政の教育事業支援、広告業界での人事職を経て2025年よりフリーランスライターに。ITやSaaS分野を中心に、採用広報記事や技術コラム、セミナーレポートなど幅広く記事制作に携わる。執筆・編集実績は約200本。

無料キャリア相談