「人材紹介の仕事を、フルリモートで続けることは可能なのだろうか?」
子育てや介護、パートナーの転勤など、ライフイベントをきっかけに働き方の見直しをする際に、こうした疑問が頭をよぎる方は多いのではないでしょうか。
人材紹介業界は「対面」のイメージが根強いですが、実際にはフルリモートで働ける求人もあり、選択肢は広がりつつあります。
ただし、一般的な転職サイトで「フルリモート」「人材紹介」と検索しても、ヒットする求人は限られるのが現状です。
本記事では、人材紹介業界におけるフルリモート求人の実態や、必要となるスキル、効率的な求人の探し方を解説します。フルリモートという条件を妥協せず、人材紹介の仕事に就きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
人材紹介業界におけるフルリモート求人の実態
人材紹介業界のリモート化は、どこまで進んでいるのでしょうか。まずは業界全体の動向を押さえておきましょう。
コロナ禍以降、人材紹介業界でも業務のリモート化が加速
コロナ禍を機に、企業のテレワーク導入率は大きく拡大しました。総務省の情報通信白書によると、テレワーク導入率は2019年の19.1%から2024年には47.3%へと、約2.5倍に増加しています。
こうしたリモート化の波は、人材紹介業界にも及んでいます。オンライン面談の機会が増え、求職者との面談や企業との商談が対面でなくとも完結するケースが増えてきています。
つまり、人材紹介の業務プロセスそのものが、リモート対応可能な形へと変化しています。
フルリモート求人が多い企業・領域の特徴
とはいえ、すべての人材紹介会社がフルリモートに対応しているわけではありません。フルリモート求人が多い企業や領域には、いくつかの傾向があります。
フルリモート率が高い傾向にあるのは、IT・DX領域に特化した人材紹介会社や、ベンチャー規模の企業です。もともとオンラインツールを活用した業務体制が整っており、リモートワークとの相性が良いことが背景にあります。
一方、大手総合型の人材紹介会社は「週数日出社+在宅」のハイブリッド型が中心ですが、一部にフルリモートのポジションも存在します。
近年は、出社回帰の動きも見られますが、求職者のフルリモート志向は衰えていません。リモート勤務を認める企業ほど求職者から選ばれやすい傾向があるため、今後もフルリモート求人は一定数維持されると見込まれます。
フルリモートで働きやすい人材紹介業界の職種
人材紹介業界のフルリモート求人というと、「キャリアアドバイザー」や「リクルーティングアドバイザー」を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実際には営業アシスタントや事務系ポジションなど、異業種からの転職者が活躍しやすい職種にもフルリモートの選択肢があります。
ここでは、代表的な3つの職種を紹介します。
キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーのメイン業務は、求職者との面談やキャリアカウンセリングなどです。
オンライン面談の普及によりフルリモートとの相性が良く、フルリモート求人も一定数見られます。
人材紹介業界の経験者はもちろんのこと、営業やカスタマーサクセスの経験者からの転職者も多いポジションです。
営業で培ったヒアリング力や提案力や数値目標への意識、カスタマーサクセスで身につけた伴走型支援や信頼構築力は、キャリアアドバイザーの業務に直結するスキルとして評価されます。
リクルーティングアドバイザー
リクルーティングアドバイザーは、企業の採用課題に向き合い、求人のヒアリングから人材の提案までを担う職種です。
企業との商談がオンラインで完結するケースが増えているため、リクルーティングアドバイザーのフルリモートの求人も見られます。BtoB営業や法人折衝の経験が活きるポジションであり、法人営業のバックグラウンドを持つ方にとっては、馴染みやすい業務内容と言えるでしょう。
営業アシスタント・事務系ポジション
求人票の作成、候補者データの管理、面接日程の調整など、バックオフィス業務を担うポジションもフルリモートとの親和性が高いといえます。
事務職やカスタマーサポートの経験がある方が活躍しやすい領域であるため、人材紹介業界が未経験でもチャレンジしやすいのが魅力です。
フルリモートの人材紹介求人を獲得するために必要な6つのスキル
フルリモートで人材紹介の仕事に就くためには、「人材紹介業界の仕事で求められるスキル」と「フルリモートという働き方で求められるスキル」の両方を満たすのが理想です。
これから紹介する6つのスキルについて、自分に当てはまるかどうかを確認しながら、今後の就職活動で身につけるべきポイントとして、ぜひ参考にしてみてください。
ヒアリング力
ヒアリング力は、マッチングの精度を左右する重要なスキルです。表面的な要望だけでなく、その背景にある課題や価値観までの深掘りが求められます。
たとえば、キャリアアドバイザーであれば、求職者との面談で本人も言語化できていない転職理由やキャリアの希望を引き出す必要があります。リクルーティングアドバイザーであれば、企業の採用担当から求人票には書かれていない「本当に求める人物像」を聞き出すことが求められます。
課題解決力・提案力
人材紹介の仕事は、「求職者のキャリア課題」と「企業の採用課題」の双方を把握し、両者が納得できるマッチングを実現する業務の連続です。
求職者の希望と市場の現実にギャップがある場合は代替案を提示したり、本人の強みを再定義して、新たな可能性を示す提案力が求められます。
一方で企業が提示する条件で採用が難しい場合には、求人要件の見直しや訴求ポイントの再設計を提案するなど、企業側の採用成功に向けた働きかけも必要になります。
数値管理能力
キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーは、どちらもKPIベースで動く環境です。面談数、推薦数、書類通過率、内定数、成約率といった指標を日常的に管理しながら、どの工程にボトルネックがあるかを分析・改善する力が求められます。
セルフマネジメント力
出社がないぶん、自分でタスクと時間を管理する能力は必須です。
キャリアアドバイザー・リクルーティングアドバイザーは複数の求職者・企業を同時に担当するため、面談・推薦・面接対策・フォローといった業務を自分でスケジューリングする必要があります。また、上司や同僚の目がない環境でもモチベーションを維持し、KPIに向けて自走できる自律性が求められます。
オンラインコミュニケーション力
対面とは異なり、フルリモートでは表情や空気感が伝わりにくいため、意識的に相手の反応を確認しながら会話を進める力が必要です。
また、社内のチャットやSlackでの“報連相”も重要になります。フルリモートでは「言わなくても伝わる」という意識ではなく、進捗や懸念を自ら発信し、チームとの情報共有を能動的に行う姿勢が評価されます。
ITリテラシー
採用管理システムやビデオ会議ツールなどは、日常的に使いこなす必要があります。
とはいえ、求められるのは高度なITスキルではなく、新しいツールが導入されたときに自分でキャッチアップできる柔軟性が大切です。フルリモート環境では対面で教えてもらう機会が限られるため、マニュアルやヘルプを読んで自力で習得する力が求められます。
未経験・異業種から挑戦する場合のアピールポイント
人材紹介業界は「人」に深く関わる仕事であり、どの職種経験であっても対人スキルや調整力、共感力は評価される傾向にあります。
ここでは、前職の経験別にアピールできるポイントを整理します。
| 前職の経験 | アピールできるポイント | アピールできる職種 |
| 営業 | ヒアリング力・提案力 クロージング力 | キャリアアドバイザー リクルーティングアドバイザー |
| カスタマーサクセス 接客業 | 信頼関係の構築力・共感力 | キャリアアドバイザー |
| 事務職 バックオフィス | データ管理・日程調整・関係者間の情報連携などの事務スキル | 営業アシスタント 事務系ポジション |
営業経験がある場合
ヒアリング力・提案力・クロージング力は、キャリアアドバイザーやリクルーティングアドバイザーの業務に直結するスキルとして、高く評価されます。また、KPIを追いかけてきた経験も、成約数ベースで動く人材紹介の仕事と親和性が高いポイントです。
カスタマーサクセス・接客業の経験がある場合
顧客との信頼関係の構築力や、共感力は武器になります。相手の課題に寄り添い、伴走しながら成功に導いてきた経験は、キャリアアドバイザーの「求職者のキャリア実現を支援する」スタイルと構造的には近い強みです。
事務職・バックオフィスの経験がある場合
正確なデータ管理、日程調整、関係者間の情報連携といったスキルは、営業アシスタント・事務系ポジションで即戦力になります。複数の案件や関係者を同時に管理するマルチタスク力も評価されやすいポイントです。
全職種に共通して重要なこと
未経験者が選考を突破するうえで重要なのは、「なぜ人材紹介業界を選んだのか」「なぜフルリモートで働きたいのか」の2つを、明確に言語化しておくことです。ライフイベントによる働き方の変化を前向きに伝えつつ、業界で活かせる自身の強みを具体的に語れるよう準備しておきましょう。
フルリモート×人材紹介の求人検索におすすめの転職サービス3選
一般的な転職サイトで「フルリモート」「人材紹介」を掛け合わせて検索しても、ヒットする求人数は限られてしまいます。
人材紹介業界の求人は業界特化型エージェントに集まりやすく、フルリモート求人はIT・DX領域に強いエージェントに偏在する傾向にあるのです。
「フルリモート×人材紹介」の求人を見つけるには、「IT・DX特化型」と「人材業界特化型」のエージェントを、効率よく使い分けるのがおすすめです。
【人材業界特化型】インプレッション
出典:インプレッション
『インプレッション』は、人材ビジネス業界に特化した転職エージェントです。17年以上にわたって培ってきたノウハウを活かし、転職支援を提供しています。
ミドル・ハイクラス向けの求人が中心で、転職による年収アップも狙いやすいのが特徴です。とくに人材紹介業界での経験を活かしてキャリアアップしたい30代〜40代の方に向いています。
【人材業界特化型】人材業界転職ルート
出典:人材業界転職ルート
『人材業界転職ルート』は、人材業界専門の転職エージェントです。人材紹介会社や人材派遣会社など、業界内の多様な求人を保有しています。
人材業界からの転職はもちろん、異業界からの転職もどちらも支援対象となっています。リモートワーク対応の求人やフルフレックスの求人も取り扱いがあり、働き方の条件を重視する方にも対応できるサービスです。
【IT・DX特化型】Workship CAREER
『Workship CAREER』は、リモートワーク・ハイブリッド勤務が可能なIT・DX人材向けの求人に特化した転職支援サービスです。
業界に精通した専門エージェントが希望条件を丁寧にヒアリングし、フルリモートの条件を妥協せずに求人を提案してくれます。「フルリモートで働きたい」という希望を最優先にしながら、スキルや経験に合った求人を探したい方におすすめのサービスです。
フルリモート×人材紹介の転職を成功させるために
人材紹介業界でフルリモートで働ける選択肢は、アドバイザーにとどまらず、営業や事務系ポジションにも広がっています。これらの職種は、営業・カスタマーサクセス・事務職などの経験を活かして、異業種から挑戦することも可能です。
ただし、「フルリモート×人材紹介」の求人は一般的な転職サイトでは見つかりにくいため、IT・DX特化型や人材業界特化型のエージェントを使い分けるのが効率的です。
『Workship CAREER』では、リモートワーク・ハイブリッド勤務と相性の良い、IT・DX人材向けの求人に特化した転職支援サービスです。業界に精通した専門エージェントが希望条件を丁寧にヒアリングし、フルリモートの条件を妥協せずに求人を提案してくれます。
「フルリモート×人材紹介」の求人を効率よく探したい方は、まずキャリア相談からはじめてみてはいかがでしょうか。
リモートワーク・ハイブリッド勤務に特化した人材紹介エージェント「Workship CAREER」の編集部です。採用に役立つ情報を発信していきます。
