IT・人材領域のベンチャー企業で約7年間、営業として人材派遣やSESに携わってきた中村さん。企業と人をつなぐ仕事にやりがいを感じる一方で、次第に「会社に残したいのは売上だけではない」と考えるようになったといいます。
もっと会社の内側に入り、文化や仕組みをつくる仕事がしたい。そんな思いから人事へのキャリアチェンジを決意し、2022年3月に株式会社GIGへ入社しました。
現在は経営推進室で、採用をはじめ会社や組織開発に関わる業務を担当しています。営業経験は人事の仕事にどう生きているのか。GIGでは候補者の何を見ているのか。そして、どんな人がこの会社で活躍しやすいのか。中村さんのキャリアをたどりながら、GIGの採用と組織開発について、詳しく聞きました。

| 中村勇さん 大学卒業後、IT・人材領域のベンチャー企業で営業職を経験。人材派遣、SES、人材紹介などに約7年間携わる。2022年3月、株式会社GIGの経営推進室へ人事として入社。現在は採用を中心に、組織開発を含む会社や人に関わる業務を担当している。 |
売上だけではなく、会社の文化や仕組みを残したい
――もともとは、営業職をされていたそうですね。そこから人事を目指したきっかけを教えてください。
中村さん:大学卒業後から31歳まで、IT・人材系のベンチャー企業で営業職をしていました。人材派遣やSES、フリーランス支援、人材紹介など、7年前後経験しています。
人材営業として、エンジニアの方を企業に紹介して、その方が入ったことで新しいことができるようになったり、本人自身も成長できたりする。そうやって企業と本人の双方に変化が生まれることには、やりがいを感じていました。
一方で、自分自身は会社に貢献したいという思いが強く、「自分が会社に残したいものって、お金だけじゃないんだよな」と、ずっと感じていたんです。売上だけではなく、文化づくりや、会社が成長するための仕組みづくりに関わりたいと思っていました。
仕事柄、企業の人事担当者と話す機会も多く、その中で、人事は採用だけではなく、組織開発などを通じて会社の成長を支える仕事でもあると知りました。それで「これをやりたい」と思ったのが、人事を目指したきっかけです。
――人事への思いは、営業を続けるなかで徐々に強くなっていったのですね。
中村さん:実は、新卒で入社して半年くらいの頃には、すでにそういう違和感を感じていました。社内でも「人事をやりたい」と話していたんですが、当時は営業を任せたいという事情もあったようで、異動は難しかったんです。
それでも、人に関わること自体は好きでしたし、自分が支援した人の成長を見ることにやりがいを感じていたので、営業を続けられたのだと思います。
その後、2022年3月にGIGの経営推進室へ人事として入社しました。
――念願の人事への転身でしたが、入社後はかなり手探りだったと聞きました。
中村さん:そうですね。入社時点で前任の方の退職が決まっていて、一緒に働ける期間が限られていたんです。
会社のことも、人の名前も、人事業務の進め方も分からない状態だったので、少しでも分からないことがあれば聞いたり、過去のSlackをさかのぼって「これまでどういう判断をしていたんだろう」と調べたりしていました。
会社について大枠を理解できたと感じたのが、入社2カ月目くらいです。その後、採用の考え方やフローなども含めて理解するまでには、全体を理解するまでには半年くらいかかったと思います。その間も業務は進んでいくので、大変でしたね。
面接は、一方的に評価する場ではない
――手探りで人事を学んでいくなかで、営業時代の経験が生きた部分はありましたか。
中村さん:それはすごくあります。僕自身は人見知りなんですけど、仕事で人と関わることは得意なほうなんです。
営業時代も、話しづらい相手に対して「どうやって話せばいいんだろう」とずっと考えていました。相手の会社やエンジニアの方をどれだけ理解できるかにも意識を向けていたので、その経験は今の面接にも生きています。
たとえば、この人はすごく緊張しているなとか、言いたいことはありそうだけど言いづらそうだなと感じたら、質問の仕方を変えるんです。事前情報があれば頭に入れますし、初めて話す方なら話し方や口癖なども見ながら、そこから深掘りしていきます。
――候補者を理解するために、かなり会話を重ねるのですね。面接そのものは、どのような場だと考えているのでしょうか。
中村さん:基本的には、「あなたのことを知るために話を聞かせてください」というスタンスです。
面接だからといって人事が偉いわけではなく、お互いにマッチするかを話しながら考えていく場だと思っています。そのためには、GIGがどういう考えなのか、候補者の方がどういう考えなのかを、お互いに細かいところまで話さないと分かりません。なので、なるべくいろいろ話せる雰囲気をつくるようにしています。
僕自身は、一つの回答に対して3〜4回くらい深掘りすることもあります。
たとえば「マネジメントをやっていました」という方なら、どのようにマネジメントしていたのかから、そのときどう考えたのか、と聞いていく。その人の行動特性を知るために深掘りするイメージですね。

スキル以上に重視する、顧客視点とカルチャーマッチ
――人事としてさまざまな候補者や社員を見てきたことで、採用に対する考え方に変化はありましたか。
中村さん:人の大切さや、カルチャーマッチの重要性は、入社した頃よりも強く感じるようになりました。
たとえスキルが高くても、会社に合わない人を採用すると、早期離職につながる可能性がある。一方で、入社時に少しスキルが足りなくても、GIGに合う人は伸びて、長く働いてくれることもあるんです。そういう経験から、スキルだけではなく、GIGのカルチャーに合うかどうかはすごく重要だと感じています。
――では、カルチャーマッチを考えるうえで、特に見ていることは何でしょうか。
中村さん:最近かなり重視しているのは、「顧客視点」です。
少し前までは、人事にとっての顧客は“株式会社GIG”だと思っていたんです。人事は会社を良くする仕事ですから。
でも社長から、「ビジネスの出発点はクライアントだ」と言われたんです。つまり、クライアントの課題を解決するためにGIGがあり、そのGIGを良くするために経営推進室がある。そう考えると、自分の中でも判断がすごくシンプルになりました。
採用でも、たとえば「マーケティングが好きです」という方に、「何がやりがいですか」と聞くことがあります。
ここで、「数値を見ることが好きです」という人と、「数値を見て課題を見つけ、改善した結果、お客さまの売上につながるのがうれしいです」という人がいたら、後者のほうがGIGには合っていると思います。
自分がやったことが価値としてお客さまに届き、その対価として売上にもつながる。やりがいの出発点が自分本位ではなく、「価値を提供できているか」というところを重視しています。
――新卒の場合は、そこまで明確な顧客視点を持っていないケースもありそうです。
中村さん:もちろん、新卒の場合は、そこまで明確に言語化できていなくてもいいと思っています。
ただ、「自己成長したい」という人に「なぜ成長したいの?」と聞いたとき、その先に何をしたいのかが、なんとなくでも見えていればいい。明確ではなくても、そういう方向が見えていることは大事だと思います。
変化を受け入れ、自らレールをつくれる人が活躍する
――カルチャーとの相性という点で、実際にGIGで活躍している人にはどのような特徴があるのでしょうか。
中村さん:能動的な方ですね。積極的に動けることは大事だと思います。
カルチャーに合ったうえで動ける人は、成長しているし、活躍している印象があります。
GIGは変化が多い会社ですが、「いいものをつくり、価値をとどける」という目的があって、そのために変化する、という目的を理解している人は柔軟に対応できると思います。
――入社する側からすると、その「変化の多さ」は気になるところだと思います。中村さん自身は、入社後にギャップを感じましたか。
中村さん:ネガティブなギャップは、正直あまりなかったですね。
良い意味でのギャップでいうと、想像以上に“整っていなかった”ことです。「全然整っていないな」と思った一方で、「こういうものを整えたかったんだよな」とも感じたので、自分にとってはこれがやりがいになりました。
――そうした“まだ整っていない環境”を楽しめるかどうかも、GIGとの相性に関わりそうですね。
中村さん:そうですね。GIGは、自分がレールの上に沿って決められた道を進みたい人には、正直合わないかなと思います。何なら「自分がレールをつくりたい」という人。成長意欲や能動性があって、かつクライアントへの価値提供を大切にできる人には合っていると思います。

採用の先にある、長く働きたいと思える組織づくりへ
――採用の話を伺ってきましたが、中村さんが所属しているのは「人事部」ではなく、「経営推進室」なんですよね。
中村さん:そうですね。GIGでは人事という職種名ではなく、経営推進室という名前になっています。採用だけではなく、制度設計や制度運用などもありますし、組織開発を含めて会社や人に関わることを幅広くやっています。
僕自身、「これだけをずっとやってください」と言われると飽きてしまうタイプで、いろいろなことに関わりたいんです。会社の成長に寄与したいという思いもあるので、今の環境は自分に合っていると思います。
――「会社の成長に寄与したい」というのは、人事を志した頃から持っていた思いでもありますね。今後、経営推進室としてはどのような組織をつくっていきたいですか。
中村さん:GIGには「いいものをつくり、価値をとどける」という考えがあります。
経営推進室としては、そのための組織を支え続けたいです。採用であっても、新しい制度設計や仕組みづくりといった組織開発の取り組みも、「いいものをつくり、価値をとどける」ことにつながるようにしたい。
僕たちは直接数字をつくる部署ではありませんが、働きやすい環境をつくったり、社内サーベイの数値を上げて満足度を高めたりすることで、会社の成長に寄与していきたいと思っています。
――採用して終わりではなく、入社後にどう定着してもらうかまで含めて考えているんですね。
中村さん:そうですね。特に、今後はオンボーディングを強化していきたいと思っています。採用の段階でカルチャーに合う人が入社しても、それだけで十分ではないと思っていて。入社後の最初の数カ月で、「GIGはこういう働き方をする会社なんだ」「こういう考え方を大切にしているんだ」「自分の役割はここなんだ」と、言葉に落とし込める状態をつくりたいんです。
入社してくれたメンバーの期待に応え続けて、「この会社で長く働きたい」と思ってもらえる組織にしていきたいですね。
――最後に、GIGへの転職を考えている方へメッセージをお願いします。
中村さん:GIGはまだベンチャー企業なので、環境や役割が変化していくことを前向きに受け止め、自分から動ける人が合うと思います。成長意欲や能動性があって、クライアントへの価値提供を大切にできる方には、いろいろなことに挑戦できる環境です。
入社して「こういうことをやりたかった」と思ってもらえる方が増えたらうれしいですし、会社としても、その期待に応え続けられる組織でありたいですね。
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